

電動コンポ、パワメ、ディスクブレーキ、エアロフレーム、GPSサイコン、いまどき標準装備じゃね?

当然、カーボンフレーム一択だし、普段使いにもカーボンディープリムでしょー
いまや、当然と言ってもいい、これらの自転車パーツ。
逆に、シンプルさは失われていく。
一般自転車には泥除け、スタンド、前かご、カギが標準装備されている。
それらついていないロードバイクのカッコよさ。
はじめてロードバイクを見た時、余分なものが何もない美しさに感動した。
走るのに必要なものしかついていない機能美。
いま、失われつつある価値観。
時代は変わり、いろんなものを取り付ける。
みんなが持っているから、とりあえずほしい。
速くなりそうだから買う。
流行ってるからなんとなく。
冷静に考えると、いろんなものが不要であることに気が付く。
ハンドル周りに、いろいろ付いていると確かに便利。
でも、一回取り払ってみてほしい。
視界がスッキリして快適になる。
これはバイク全体にも言える事。
付けるパーツ増えていく方向にある、ロードバイク事情。
その裏には、自転車を取り巻くビジネスが深く関わっている。
絶えず広告を目にすると、付けたくなるパーツも増えてしまう。
こんな時代に、パーツ点数はそのままで楽しめるマインドを持ちたい。
走るのに必要なものだけついていれば、ほかはいらない。
シンプルであることは、カッコいい。
自転車ミニマリスト宣言

忘れ去られたシンプルな美しさ
シンプルな美しさと、真逆を行くのが電動シフト。
電動シフト登場までは、ギアとカムとワイヤーで動かす機械式シフターだった。
それは、ノウハウを持ったメーカーでしか作ることができなかった。
電動シフターが登場すると、新規参入が相次ぐ事態となっている。
まさに内燃機関と同じビジネス構造。
精度のいい機械式シフターを作ることは、簡単ではない。
パーツ点数を極限まで減らし、軽量であることを追求。
それでいて、ワイヤーを精度よく引っ張ったり、緩めたりする。
もちろん、電源なんていらない。
このシンプルな機械にカッコよさが詰まってる。
さらに、ディスクブレーキ。
パーツ点数を多くしている代表格。
油圧なら、ブレーキブラケットにリザーブタンクも入ってる。
レバー形状にも大きく影響を及ぼす。
じゃあ、リムブレーキ時代末期に、大きな問題があったのか
いや、特に無かった。
あんなにシンプルでよく効く、完熟したリムブレーキをなぜ捨てたのか。
アルプス、ピレネーを時速100㎞/hで下れる、あのリムブレーキ。
ディスクブレーキが一般化したとたん、

え?リムブレーキで効く?それじゃ、止まらないよ
と、言い出す人々が続出。
急に、リムブレーキは効かなくなってしまったのか。
なにか問題があったのか。
そんなはずはない。
リムブレーキ末期の製品は、本当によく効き、よく止まった。
がしかし、ビジネス的にリムブレーキに戻ることはない。
でも、今現在リムブレーキのバイクに乗っているなら大切にしたい。
それは、機能美をもったロードバイクだから。
関連記事>>>【カンチブレーキ】クロモリバイクなのにディスクブレーキにするんですか?【オタク向け】
引き算の美学
パーツ点数を減らす美学。
ディレーラーやクランクなどの主要部品のパーツ点数ではない。
それらのパーツを構成する部品点数を減らしたい。
電動シフトならモーターが無ければ、動かない。
モーター自体も、いくつかの部品で成り立っている。
そうなると電動にしただけで、かなりのパーツが増えることになる。
機械ものを設計する際に、なるべく部品点数を少なくするのは当然の話し。
余分な部品をわざわざ付けることはない。
例えば、電動シフトのディレーラーにしても、単体では余分な部品はないはず。
しかし、バイクとして組み上げた際には、余分なパーツとも言える。
なぜなら、電動である必要性はないから。
要不要の二択だったら、不要になる。
あくまで、より操作が快適にする道具。
だとしたら、機械式シフターが不快なのか。
シフトレバーにストレスがあったのだろうか。
機械式シマノSTIレバーは、とてつもなく快適だったはず。
ロードバイクには必要のないものがついていないカッコよさがある
新しいパーツをつけるとき、いまいちど本当に必要かどうか考えたい。
関連記事>>>【ロードバイク化】シクロクロスバイクで全部こなす【小さい違いは気にすんな】
冷静に機材差を考える
実は小さい機材の影響
純粋に機材の差は、どれくらいあるだろうか。
タイヤや、ホイール、フレームが変われば、走りが劇的に変わると思いがち。
ところが体調が、走りに及ぼす影響のほどんどをしめる。
なぜなら、エンジンは人だから
なかなかそれを認められず、新たな機材を取り付ける方向へ心が走ってしまう。
プロ選手に20年前のバイクに乗ってもらう。
ホビーレーサーは最先端バイクに乗る。
10分のヒルクライムで勝負。
果たして、ホビーレーサーは勝てるのだろうか。
勝てないのは明らか。
2000年ごろは、アルミフレーム時代。
20年前というと、相当昔に感じる。
プロ選手のように実力が肉薄しているなら、機材のわずかな差でも効果的。
そうでなければ、期待しているほどの効果は得られないのが、本当のところ。
機材に過度な期待をすることは出来ない。
方向性は「取り払う」
余分なものが付いていないことはカッコイイ。
取り外せるものはないのか。
ここにフォーカスしたい。
- パワーメーターを有効活用できていないなら外す
- サイコンが視界から消えると、劇的に視界が広がる
- 重複するギアが多いとされるフロントダブルをやめ、シングルで運用
なんとなくついているものがあったら、それは外すべき。
プロ選手と同じ機材を付けられるのが魅力でもある。
でも、必要がないのについているホビーレーサーは多い。
プロ選手と同じ機材なら、それはオーバースペック。
関連記事>>>【だまされてはいけない】自転車における機材の差とは
行き着くのはクロモリと機械式シフター
性能が劣るのではないかという勘違い
スチールフレームは、パイプを溶接した集合体。
非常にシンプルで飽きが来ない。
質量の違いで、カーボンフレームのように太くしたら、重くなってしまう。
逆に、細くてもカーボンフレーム同等の強度は出せる。
クロモリフレームでツール・ド・フランスに勝ったのも、それほど昔の話ではない。
プロ選手が、実際にレース機材として使っていた。
ホビーライダーにとって不十分なはずがない
競輪だって、全開でクロモリフレーム。
ホビーレーサーが到底出せないスピードを出している。
性能、耐久性、修理可能な点、ホビーライダーにとって申し分ない。
関連記事>>>【自転車カスタムペイント】リペイントしたら愛着100倍になった【再塗装】
非量産の魅力
カーボンに比べると、クロモリは生産性が悪い。
カーボンは型で作ることができる。
だから職人はいらない。
大量生産ができる。
だから主流になっている。
とも言える。
だからこそ、クロモリフレームを選択。
量産品にあふれる世の中で、数少ない一点ものを手にした瞬間、愛情が湧いてくる。
クロモリフレームは、小規模な工房でも生産が可能。
そこには、職人がいる。
自分だけフレームを作ってくれる。
今となっては、人とかぶることはない。
シンプルにうれしい。
関連記事>>>【クロモリフレーム】逆にカーボンよりも強い存在感【カーボン一辺倒に飽きた】
シンプルなパーツ選択
機械式シフターなら、充電はいらない。
半永久的に、シフトできる。
これ以上のものはいらない。
フロントシングルでも、案外問題ない。
レースにでないなら、余計にいらない。
完成車に当たり前のようについてくるから、ついている。
中には、インナーしか使わないホビーライダーもいる。
実はダブル仕様は、重複するギア比がたくさんある。
アウターに入れても、インナーにいれても、リアのスプロケの位置によって同じギア比になる。
ということは、余分なパーツをつけているのと同じ。
いらないものは外す。
フロントディレイラーが、まるまる一個無くなるのは大きい。
左側のシフトレバーと内部のギアやカムも、除去できる。
ディスクローター、キャリパーも同じ。
見た目も、重量も大きく変わってしまう。
ディスクブレーキの必要性を感じる瞬間は、年に何回あるのだろうか。
雨の日には威力を発揮する。
でも、雨の日には乗らない。
関連記事>>>【機械式コンポ】スラムのダブルタップ愛が止まらない【電動はいらない】
まとめ
ビジネスとしては、パーツを増やしていかないと成り立たない。
だから、今後も新たなパーツを開発し、広告が掲載され必要なもののように感じさせられる。
これには終わりがない。
冷静に考えることができなければ、パーツを買い続けることになる。
消耗品でないのに、消耗品かのようにパーツが取り付けられ、取り替えられている。
シンプルである美しさはどこへ行ったのか。
そんな価値観はただ古いだけなのか。
自転車がシンプルになることで、自分との一体感が生まれる。
