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プロレースを見ると、すごく高いケイデンスの選手や重いギアをゴリゴリ回す選手もいる。いったい何が正しいのかわからない。
ケイデンスとは、1分間にクランクが回る回数のこと。
もちろん、片側のクランクの話(両側だったら倍になっちゃう)。
初心者がある程度乗り出すと、気になってくる問題。
本やネットの記事だと、平地では90回転/分、山では60回転/分なんて書いてある。
はたしてそんな単純なものかのか。
特にいつも一人で走る初心者には、謎のまた謎。
中にはプロレースなんか興味もなくて、ひたすら自分の世界で走ってる人もいる。
そんな人は重いギアをゆっくり、ゆっくり回して…
それでも、悪くはないけど適度なケイデンスで走れば、疲れもたまり難い。
ケイデンスを知れば、楽しみの持続時間が長くなる
好き勝手にペダルを回せばいいわけではありません。
ケイデンスは実に奥が深い。
ペダリングに付きまとうロスの問題
結論は、人による。
気持ちよく回せる回転数には、個人差があります。
大きく違うことはありませんが、人による。
ロードレースの集団内で、ものすごい高回転の人や低回転の人を見たことがありません。
効率のいいケイデンスは、だいたい似てくる証拠。
しかし、数字にしてしまうと違いがはっきりしてしまうので、議論が始まってしまいます。
初心者はケイデンスを上げがち。
重いギアの感覚に耐えられず、すぐに軽いギアへシフトチェンジするパターン。
実は、高回転を維持するのには、テクニックが必要です。
軽いギア=楽ではない
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出典:えふえふぶろぐ
ケイデンスUP + 上支点と下支点の通過回数UP = ロスUP
もう、それだけでロス。
ギアを軽くしケイデンスを上げても、このロスを上回るメリットが出せるかどうかです。
そこを考えずに単に、
「踏んだ感じが重い」
だけでギアを軽くすると、トータルではロスになっているかもしれない。
ケイデンスを上げても楽に走るには、上支点と下支点通過時のロスを最小限にとどめること。
実は、なかなか難しい課題が課せられてしまうのです。
関連記事>>>ペダリング効率アップ! ピストでロードワーク
足の重さって考えてる?
軽いギアで登ると、たしかに一瞬一瞬は楽です。
どんなギア比だろうが、前には進みます。
でも、足単体の重さって考えたことあります?
平均的な足の重さは12~13㎏と言われています。
ペダル1回転毎に片足分の重さを、重力に逆らって持ち上げています。
こう考えると、ギアを軽くすると「楽」になるとは言い切れない。
これまた逆に、運動量が増えている可能性だってある。
じゃあ、重いギアのほうがいいねって、単純な話でもないのですが…
さらに、筋肉には慣れが存在します。
重いギアでしばらく回していると、最初は不快に感じます。
そこから普段使っているギアに戻すと、軽く感じるはず。
野球選手がネクストバッターズサークルで、バットに重りの輪っかをつけて、素振りをしているアレ。
実際には、筋力アップしているわけではないのに、その重さに慣れて回せるようになる領域があります。
登りに入ったら、足に負荷がなるべくかからないギアまで落とす!
もし、そう決めつけていたら、一旦重めのギアで登ってみてください。
必ず慣れてきます。
回し続けられるギリギリの重いギア探しです。
回転力とはなにか
いままで回転力って、一分間に何回転まわせるかということだと思っていました。
実際、そういう表現で書かれているもあるかもしれません。
本当のところは、
重いギアをいかに速く回せるか。
この課題を達成させるのに、150とか200回転まわせるようにする必要があるかないかは別です。
こんな高回転でレースに出たり、ロングライドすることはないので。
重いギア(自分なりの)で回しているとき、
- どのような筋肉を使っているか
- 上支点と下支点をスムースに通過しているか
- その時上半身はブレていないか
自分の状態を感じることが大切です。
軽いギアをクルクル回すより、重いギアをクルクル回す方が、速くなるのは当たり前。
常に軽いギアでは、実は楽できていません。
ペダリング改善の練習方法
おすすめはピストバイク(固定ギア)に乗ること。
固定ギアだと、下支点からペダルが勝手に上がってきます。
この感覚は実際に乗ってみないと理解できません。
ペダルが上がってくる速さよりも一足先に引き上げるようにすると、チェーンへ常にテンションがかかることになります。
足を引き上げる速度が遅いと、非常に違和感を感じるペダリングになります。
結局これが、固定ギアにのるとペダリングがうまくなるコツ。
ただ乗っているとうまくなるのではなく、自分の欠点がわかるということなんです。
そうは言っても、ピストバイクを買うとなると、ハードルが高いのでロードバイクでペダリングを改善する方法はというと、
- 重いギアでゆっくり上る
滑らかに回さないと、スピードが上下してしまいます。
ペダル一回転毎にうまく回せているか、考える時間が生まれます。
いままでなんとなく回していただけだったのに気が付きます。
まとめ
- ケイデンスは人によるけど、山に入るとすぐに軽いギアに入れることは禁物
- 足にも重さがある。常に上下させていることを認識しよう
- 回転力とは、重いギアをクルクルさせること
- ピストってホント最高のトレーニングマシン
ロードバイクでは見えない世界があります。
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