競輪選手の間では「街道練習」なんていう名前が付いているピストに乗ってのロード練習。
ほとんど見かけることの無い練習方法。
けっこう地域差はあるかもしれません。
以前住んでいた静岡では、競輪選手が日本一多いといわれていた事もあり、よく見かけました。
アマチュアピストレースが盛んな、岐阜や愛知なんかも、もしかしたら珍しくないかもしれません。
この記事では、ほとんどの人が馴染みのない固定ギアでのロード練習をご紹介いたします。
- 足止められないから、練習効率アップ!
※前後にブレーキを付ければ、ロードバイクと同じように止まることができるのでご安心を!
ペダリング効率アップ!ピストでロードワーク
でも、自転車の基本をまなぶのに、たくさんのメリットがあります。
まずは、ペダリングについて考える機会が与えられること。
これは固定ギアで走るという事が、ごまかしがきかないためです。
>>>なぜごまかしがきかないのか⇒シクロクロスとピストが、ごまかしがきかない理由。
文字通りリアスプロケットが固定されているので、チェーンホイールと全く同じ動きでないとチェーンのテンションが一定でなくなり、回している足がギクシャクしてしまいます。
だからスムースでムダのない足の動きをしないと、まともに走れません。
しかし、すこし走れば慣れてくれば、普通に乗れるようになります。
それは、足をリラックスできるようになっただけで、ペダリングがうまくなったのとは違います。
入力位置
スピードを上げる時には、クランクを時計に例えた13時、14時あたりで踏み込みますが、踏み込む動作が加わったとたんに、
ペダリングは、みだれます。
踏み込む位置、引き足に入る位置、この動作が滑らかに移行して、正しい位置で行われなければ、どんどん効率が落ちていくわけです。
この位置が正しければ、チェーンのテンションが一定に保たれます。
スピードを上げれば楽になる?
ゆるやかなアップダウンがあるコースだと、練習効果は抜群。
上り坂に入ると、当然失速します。
ピストはもちろんシフトダウンすることはできません。
かなり苦しい状態になります。
この状態はつらいので、上り坂へ入る前にスピードを上げようとします。
短い登りであればそのまま登り切れます。
スピードが上がったピストバイクは、ロードよりもスピードが落ちにくいんです。
そのかわり、落ちてしまったスピードを取り戻すのが大変です。
だから、スピードを乗せられる場面でスピードを出す。
そう、勝手に練習させられてしまうわけです。
ピストはサボれない
ロードバイクだったら、登り坂へ侵入した時、シフトダウンして、筋肉への負荷を一定に保とうとする人間の本能が働きます。
ピストだと、ゆっくり走ることで、逆に苦しくなる状況が生まれてしまうのです。
さぼり癖がある方にはピッタリのピストでロードワーク。
詳しい力学はわかりませんが、固定ギアその物の効率はすごい高いらしく、なかなかスピードが落ちにくいということが、乗るとわかります。(ブレーキを付ければ、止まる時はロードと変わりません)
なので、余計に登りの手前で失速させないようにペースアップしないと苦しいわけです。
これがいい負荷となり、いい練習になるのです。
屋外ローラートレーニング
下りだって足を止めることはできません。
負荷はかかっていないので、筋力や心肺機能アップをねらえるわけではありません。
でも、休まないという意味では、短時間で練習を済ます人にもおすすめです。
効率だけを求めるとローラーのトレーニングになるわけですが、あまりにも味気なく面白みに欠けます。
Zwiftやってはみたいけど、あれをトレーニングに取り入れようとは思えない)
ロードワークの形を崩すことなく、効率を求められるわけです。
雨で乗れないならなんか違うことやります…。
そのほうが自然。
それか雨でも乗りに行く。濡れるだけだから。
ピストはローラーに近い高効率なトレーニングができるわけです。
なんせ、足止められませんから。
これがロードワーク専用ピスト!
僕のトレーニング用ピストバイクは、なんと4段変速。フロントダブル、リアハブ両方にギアつけてます。1段変速するのに、まあまあ時間かかります。
フロント44T/42T、リア16T/17T
どこでも行けちゃいます。厳しいのは登りより下り。
特にスピードが出る短い下りより、長い下り。
無負荷でも高速でペダリングを続けるのは結構苦しい。
まとめ
ロードバイクで走るのとは違い、
ペダリングを考え、
登りで苦しまないように、
手前でスピードを上げ、
下りでも高速ペダリングをしないといけない。
かなり忙しくさせてくれます。
ロードバイクに10日乗るとしたら1日だけでもピストに乗り換えると、新しい発見があります。
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