カーボンは、現在考えれらる自転車フレームに最適な素材
誰もが認める事実。
でも、全く興味がわかない。
どうせ、金型でバンバンつくる大量生産品。
それに比べて職人が一つ一つハンドメイドするクロモリフレームには、にじみ出るかっこよさがある。
全日本タイトルを獲りたいわけでもないし、0.1秒を争う競技に使うわけでもない。
優先するのはカッコよさ。
今の自転車界にとって、クロモリフレームはとんがってる。
クロモリフォークはさらにとんがってる
クロモリフレームをカスタムしても、フォークだけはカーボンするのが一般的。
しかし、今回カスタムしたフレームには迷いなくクロモリフォークを選択。
カッコよさ最優先で選んだはずなのに、こんなにいいとは思わなかった。
クロモリカスタムフレームを予定しているなら、フォークもクロモリがいい。
重いけどかっこいい
バランス
オーダーしたのはMADMANというバイクショップのブランド。
MADMANはアメリカンテイストたっぷり。
そして、クロモリフォーク。
これまでも、クロモリフレームは数台乗り継いでいる。
そのほとんどはカーボンフォーク。
でも、ずっと違和感を感じていた。
見た目のバランスが悪い
ミスマッチの原因:
- スチールパイプの細さ
- カーボンの太さ
カーボンフレームは太く、スチールフレームは細い。
誰もがもつ、相反するイメージが一台の中に混在してしまう。
想像以上の重さ
こんなに合わないのに、なぜフォークだけカーボンにするのか。
それには理由があった。
クロモリフォークはクソ重い
フォークを持った瞬間に感じる驚きの重さ。
コラムを切っていない状態で1㎏弱。
本気でクロモリフォーク捨てて、カーボンフォークを買おうと思った…
フォークだけでも、カーボンにする理由がやっとわかった。
後悔しかけたけど組み上げていくにつれ、そのカッコよさに重さの事は気にならなくなった。
関連記事>>>【クロモリフレーム】逆にカーボンよりも強い存在感【カーボン一辺倒に飽きた】
カーボンコラムが太い理由
テーパードで補う剛性
カーボンフォークの出始め当初、当然スチールフォークと同じ形状でコラムはストレート。
しかし現在はヘッドチューブの下のほうに行くにつれて、太くなるテーバードが主流。
なぜ形が変わったのか。
スチールと同じ形状だと剛性を確保できなかった
ストレートコラムのカーボンフォークと、スチールフォークを乗り比べて違いが明確になった。
カーボンフォークは、明らかに剛性が不足していた。
その点を改善するべく、現在のカーボンフォークは大口径化。
かつ、いままでのステムが使えるように、テーバードになったのではないかと推測。
スチールフォークは、その必要はなく、下りの安定性も抜群。
カーボン+ストレートコラムで感じていたフワフワ感も解消。
剛性
ブレーキをかけると、様々な部分に負荷がかかる。
フォークの先端はメインフレームへは接続がなく、フォーク単体での剛性の高さが要求される。
剛性が不足していたら、すごい音を立ててフォークがビビる。
ビビリを抑えるために、ブレーキの利きを弱めることも強いられる。
軽いカーボンフォークにありがちな現象。
ブレーキ性能は、制限するのではなく120%引き出したい。
クロモリフォークでは、その問題が見事に解決
細い見た目からは想像ができない剛性感がある。
カーボンフォークが当然の時代に、この細さで剛性が保たれるのか不安な意見もある。
しかし、カーボンフレーム登場以前は、プロ選手もスチールフォークだった。
ツール・ド・フランスでアルプスやピレネーの恐ろしいほど速い下りを、スチールフォークでこなしている。
現代に至っても、ホビーライダーはその領域に達しているはずはない。
スチールフォークでも剛性面の心配は不要。
安心のスチールコラム
プロとは違う
使用状況が過酷とはいえ、プロ選手に供給されるカーボン機材でも破損する。
しかも、毎年新しい機材か、それに違い状況のはず。
なのに、破損している情報はSNS上で散見する。
ホビーライダーなら、そこまでの使用環境ではない。
でも、プロ選手のように頻繁に新しく出来ない。
(できるんだったら、別だけど)
1回買ったら10年ぐらい使うかもしれない。
だから、経年劣化を気にしなくてはいけない。
フォークコラムは、ヘッドチューブの中。
めったに見ない場所。
だから怖い。
亀裂が入っていても気がつくことはできない。
しかも、コラムが折れたら前歯も折れる。
鼻も唇もやばい。
金属はユーザーフレンドリー
自分で組み付けるとよく分かる。
金属は信用できる
取り扱いをよく知らなくても、何とかなる。
(正確に言うとだめだろうけど)
でもカーボンは、締め付けトルクを把握する必要がある。
締め過ぎは厳禁なので、摩擦力を上げるペーストを使用して組み付ける。
本来、カーボンは気を使う機材
カーボン用のプラグ(コラムのなかに入れるアヘッド用のパーツ)の構造を見ても、カーボンを助けているのがわかる。
その点、金属は強い。
ホビーライダーの扱いに耐えられるのは、金属のほう。
フォーククラウン
セグメントフォーク
フォークの「肩」と呼ばれる部分。
通常は、コラムとフォークブレードをつなぎ合わせる、フォーククラウンという別パーツを使用する。
しかし、セグメントフォークはすべてがパイプで製作される。
コラムから両脇に短いパイプ、そこからフォークブレードが溶接されている。
オーダーした理由は、機能ではなく見た目。
個性を出したかったから。
選択できるフォーククラウン
スチールフレームをカスタム製作する場合は、さまざまな工作を選択できる。
フォークのクラウンにも種類がある。
- ユニクラウン…ブレードをコラム側に曲げて溶接する。サス無しのMTBによく見られた。
- ラグ…コラムとブレードをつなぐ専用パーツ。ビルダーになにも言わなければ多分これになる。
- セグメント…たぶん一番めんどうな工作。
ビルダーにすべてをおまかせでは、カスタムフレームを楽しむことは出来ない。
ある程度の知識を得てから、カスタムするのがおすすめ。
まとめ
カスタムスチールフレームを考えていても、フォークは検討の余地なくカーボンにする人が多い。
でも、見た目がアンバランスになることを想像してほしい。
フロント部分だけが異常にボリュームアップしてしまう。
スチールフォークの剛性に疑問はいらない。
コメント
こんにちは!
記事拝見させて頂きました。
クロモリフォークめちゃくちゃかっこいいですね…!
フォークも共にaboveさんにオーダーされたのですか?
>>1
コメント頂きありがとうございます。
aboveでお願いしました。
高橋さんという腕のいいビルダーがいます。
カッコよさが伝わって感激です!
レース会場でも、ちょっとした話題に
なっちゃうぐらいの珍しさです。