パナモリってなに?
パナソニックのクロモリフレームのこと
お手軽にオーダーフレームが出来ることで有名なパナモリ。
でも、ホントにクロモリが好きならあれは選択しない。
その理由
デザインが「古くさい」
(まあ一般的には、クロモリ自体が古くさいけど)
それでも、人気があるのはなぜか。
- 比較的安い
- 注文方法が簡単
- 宣伝されてるから知ってる
しかし、クロモリバイクにこれらを求めているなら、カーボンフレームを選んだ方がいい。
安くて簡単に注文できるということは、クロモリの楽しみを欠いている
カーボンが主流ではなかった時代とは、クロモリフレームの立ち位置が違う。
もはやクロモリは、
初心者が手軽に手を出せないオタク向けのバイクと化している
クロモリに興味があるなら、じっくりゆっくり勉強しながら選んだほうがいい。
そうしたらパナモリにはたどり着かない。
化石のようなルックス
もっさりしたラグの形状
ラグとはパイプの継手のこと。
なんでも流行り廃りがあるのはクロモリでも同じ。
今流行ってるのは、ラグを使用しない「ラグレス」。
でもパナモリは、味も素っ気もないもっさりした味気ないラグがセットされる。
ラグ付きなら、美しい形に削り込んでほしい。
その昔、ラグは各工房のオリジナリティを出すために、きれいな形に削ってたりしてた。
COLNAGOはCOLNAGO。
DE ROSAならDE ROSA。
と、すぐにわかる形状とか、マークが削られていた。
パナモリのラグには個性がない。
シンプルすぎるシートステー
まっすぐな棒が、ただくっついている感じ。
昔はそれでも疑問には思わなかった。
でも、今は違う。
トレンドを取り入れたビルダーが作ると、かっこよく曲げ加工されていたりする。
乗り味がどうのは置いておいて、今っぽい。
シンプルすぎるシートステーを見ると、購買意欲がわかない。
- ラグの有無
- シートステーの形
みんな同じように見えるスチールバイクも、この2点に絞って他のブランドと見比べると、違いが見えてくる。
パナモリのいいところ
選びやすさはNo,1
パナモリの売りは、選びやすさ。
パナモリサイトに入ってシミュレーションできたりもする。
でも、カスタムバイクと言うより、色とサイズがいっぱいあるよって感じ。
色はパターンが決まっていて、その中から選ぶようになってる。
当然、ある程度の範囲内から選んだ方が、わかりやすい。
だから、初心者でも注文しやすい。
1台目のスチールバイク
初心者なら、カーボンの方がいいに決まってる。
- ふつうに軽い
- サイズも服みたいに3〜4種類
- 写真から選ぶだけ
それに、いろんなブランドから選べる。
たのみやすいかどうかの観点から見ると、カーボンフレームの圧勝。
すぐ手に入る(スチールバイクと比較して)。
色の選択肢がないけど、ブランドの選択肢は山ほどある。
ブランドによってカラーリングが違うから、先に色から選んでブランドを決めるのもアリ。
そしたら、カーボンだって気に入ったカラーリングは見つかるはず。
カーボン一色のこの時代になったのも、クロモリより性能がすぐれているから。
乗り手にカーボンとクロモリの違いがわかるかはどうかは別にして、数値的にはカーボンはすぐれてる。
クロモリのここが好きという部分がはっきりない限り、カーボンの選択が間違いない
関連記事>>>【カンチブレーキ】クロモリバイクなのにディスクブレーキにするんですか?【オタク向け】
スチールバイクは自転車オタクの乗り物
わざわざ時代遅れの鉄のフレームに乗るのは、こだわりが強いから。
- アウター受けはこの位置がいい
- どうしてもトップチューブを水平にしたい
- アンダーステアにしたいから、ヘッドチューブをねかせたい
本来、カスタムバイクって、こんなことをフレームビルダーに伝える。
こまかいところを指定したいから、クロモリを選択している面もある。
だからクロモリバイクに選びやすさや、手軽さを求めるのはズレてる。
選びやすさも、種類の多さもカーボンには絶対勝てない。
アメリカンとヨーロピアン
クロモリのトレンドには大きく二つの流れがある。
アメリカのブランド
美しく装飾が施されたヨーロピアン
今トレンドを作り出しているのは、アメリカンブランド。
フレームビルダー(フレームを作る人)を目指してヨーロッパへ修行に言っていたのは昔話。
日本の若いビルダーは、アメリカへフレームを学びに行くのが主流になりつつある。
そのトレンドから距離を置いているのがパナモリ。
伝統を守っているとも言えるけど、昔から変わってないだけにも見える。
工作
たとえば、ダウンチューブのシフトケーブルのアウター受け。
STIの登場で(ずいぶん前だけど)形が変わった部分。
Wトレバーが付いてた場所に、アウター受けを設ける必要性があった。
そこでシマノは、Wレバーの台座(溶接されている)に取り付けられるアウター受けを販売。
でも、現在はSTIはもとより、すべてのバイクが手元シフト。
なのに、パナモリはまだWレバーの台座が付いていて、専用のアウター受けを取り付ける構造になってる。
つまり、Wレバーは使わないのにWレバー台座を取り付けてる。
なぜ不要なものを付けているのかが、わからない。
アウター受けだけで問題ない。
関連記事>>>【クロモリフレーム】逆にカーボンよりも強い存在感【カーボン一辺倒に飽きた】
ブランドと注文方法
気になるブランド
魅力的なのは、パナモリのようなマスプロメーカーじゃなくて小さな工房。
カーボンのように、金型とでっかい炉を用意しなくても出来るのがクロモリ。
せっかくクロモリにするなら、とことん大量生産品から離れた方がおもしろい
パナモリと同じく国産でもカッコイイフレームを作っている工房がいくつもある。
トレンドを造るアメリカの影響を受けている日本のビルダーも多い。
注文は簡単じゃない
簡単に注文したいなら、カーボンがいい。
ここをああして、そこをこうしてって頼むことを楽しむのがクロモリ
ここをああして、そこをこうしてって頼むことを楽しむのがクロモリ
だから、こうしたいっていうイメージをもつことがとっても大切。
自分で一つ一つ調べて、知識を得る。
じっくり深く考えられるように本を読むのがおすすめ。
そうするとクロモリカスタムで出来る範囲の広さがわかる。
それがわかるとパナモリでは、満足できないはず。
イタリアの自転車工房物語―49の自転車工房と5つの自転車博物館&教会を探訪
まとめ
化石のようなルックス
伝統?いや、ただ昔のままなだけ。
オーダーするには勉強が必要
クロモリに興味がないならカーボンを選んだ方がいい
ブランドと注文方法
洗練された国内ブランドもある。ほしいイメージを造ること。
パナソニックオーダーシステム
コメント
はじめまして。
ちょっぴり反論?です。
クロモリのラグ付きが古臭いとのことですが、私はあれこそがクロモリの魅力だと思っています。
パイプ同士の接着力はラグレスより圧倒的に高いと同時に、好みの問題こそあるにしても控えめながらある種の装飾性をフレームにもたらしていると思います。