いつものコース。
坂が見えてきた。
なかなかの勾配に備える。
アウターからインナーにシフトチェンジ。
足、クルクルクルクル。
落ちた…
チェーンが。
フロントディレイラーをアウターに上げれば、すぐに復旧するものの、すごく嫌な気分。
レース中に同じことが起きると、インナーにすることが恐怖と化す。
解決策
「フロントシングル化」
あらゆるストレスからの解放
すでにMTBでは一般的。
トップロードマンを目指すバリバリのレーサー以外なら、かなりおすすめ。
「ロードバイクにはフロントとインナーギアがついているもの」
固定概念を取り払うところから始めなくてはいけない。
必要のないものは、いらない。
あったらいいなぐらいだったら、いらない。
いろんなパーツが減るとことは、快適と爽快にあふれる。
シンプルなシングルはとてもステキ。
知らぬ間に気を使ってるフロントチェンジ
アウター×ローはよくないとか
チェーンがトップチューブと平行になっている状態が理想。
フロントがアウターで、リアがローに入っている状態は良くないとされる。
なぜなら、タスキ掛け状態になっているから。
チェーンの減りが早いとか、負担がかかると言われている。
だからリアをローまでシフトダウンせずに、早めにフロントをインナーに落とすのがセオリー。
シングルにする前は、こんなことを考えながら走っても特に負担には思わなかった。
でも、まあまあのめんどくささ。
でも、
シングルにしたら、それがストレスだったことに気が付いた
シングルなら、なにも考える必要がない。
シフト操作はこれだけ。
フロントダブルだったら、
- チェーンラインがどうの
- インナーに落とす時の勾配
- アウターに上げるタイミング
意外にもフロントチェンジするときは、考えることが多い。
体験談:
実はシクロクロスレースでは、序盤はフロントチェンジしていたものの、中盤以降は疲れのせいで、ずっとインナーに入りっぱなしなんてことはザラ。走りながらフロントダブルの無意味さを感じていた。
無意識でやっているようで、無意識でない。
フロントギアとインナーギアは歯数に差がある。
だから、シフトチェンジしたとき、足にかかる負荷量に落差がある。
この点が、いいような、わるいようなフロントダブルの問題点。
恐怖のシフトダウン
急にトルクが抜ける、強烈な不快感。
トラブルであることを、全身で感じるあの瞬間。
レースだったら、終わりを告げる瞬間。
フロントシングルでも、チェーン落ちが100%ないとは言えない。
でも、落ちるときは外的要因。
大きな衝撃があったときとか。
フロントシフトチェンジでのチェーン落ちは、自分で運命を決めることになる
これは納得がいかない。
アウターのままで行けばよかった…
トリム操作?
何それ?というひともいるかもしれない。
フロントディレーラーのプレートにチェーンが当たる
チェーンがプレートに当たらなくなる
これがトリム操作。
めんどい。
(電動シフトなら自動だけど)
(そんなややこしくて高いものはいらない)
フロントシングルなら、当然こんな操作はない。
ディレーラーがないから。
感じるままにシフトチェンジ。
ただ、これだけ。
他には、何も考える必要はない。
パーツ構成もシンプルになるし、シフト動作もシンプルになる。
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パーツが減る爽快感
じゃまものが消えた
フロントディレーラーがなくなると、とてつもなくシンプルになる。
昨今のバイク事情は、いろいろアイテムが追加されていく方向にある
- パワーメーター
- ディスクブレーキ
- 電動シフトとバッテリー
トレンドを追うことで、ゴデゴテバイクに仕上がるようになってる。
しかもカーボンフレームは、各部分のボリュームがすごい。
ダウンチューブがバーン。
ヘッドチューブがボーン
BB周りがドカーン。
迫力の造形なんだけど、もう飽きた。
そんな中、フロントディレーラーが無いのは新鮮。
シンプルなバイクの良さを痛感する。
操作が減った
当たり前だけど、フロントシフト操作の必要がなくなった。
シフトレバーもない。
(ちなみにSRAMはシフトレバーを取るのが超簡単)
一切の無駄を省いたルックスが美しい。
操作が減ることで、一番恩恵を受けるのがレース中。
明らかに走りに集中できる。
周回コースのどのポイントでインナーに落とすとか、考える必要がない。
極端に言えば、シングルスピードが頂点
それぐらい「やること」を減らすのは走りへの影響が大きい。
強いてあげるデメリット
ワイドレシオになってしまうこと。
どうしてもリアスプロケットのロー側が大きいものを用意しなくてはならない。
だから重量アップの可能性がある。
といっても、体感できるレベルじゃない。
そんなことより、一段一段の差が大きくなってしまうことに注目。
これは、場面によっては走りにくい。
特に仲間と高速で平地をローテーションして走っているとき。
- 一段シフトアップすると重すぎる
- 一段シフトダウンすると軽すぎる
クロスレシオなら感じなかったこと。
こんな場面以外なら、問題ない。
だから、ライド中のほとんどは全く問題ない。
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トラブルからの解放感
さらばチェーン落ち
シングルにして、一番心配なのはチェーン落ち。
実は、フロントディレーラーがチェーン落ちを防ぐ役割を担っている
その証拠に、インナーとフロントディレーラーを外しただけで走ると、ギャップで簡単にチェーンが脱落する。
フロントシングル化は、それなりの専用パーツが必要。
フロントシングル化には、チェーン脱落を防ぐパーツが必要となる。
チェーンウォッチャーも悪くはないけど、どうせならパーツをなくす方向で考えたい。
上記の2つのパーツは、必ず必要になる。
体験談:
SRAMを使用。シングル仕様にして数シーズンになるけど、チェーン落ちは一回もない。レース中に転倒しても、ひどいギャップがあっても、チェーン落ちを心配したことがない。
トリム量調整ミスのイライラ
トリム操作で重要なのは、ワイヤーの張り具合。
ゆるく張れば、トリム操作時の移動量が大きくなる。
きつく張れば、その反対。
なんと、ややこしいことでしょう。
ワイヤーの貼り具合一つで、トリム操作がうまくいかない
シッティングでは大丈夫だけど、ダンシングするとフレームがたわんでチェーンが当たったりすることもある。
フロントシングル化で、さらばトリム調整作業。
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チェーンステーに噛み込む
アウターからインナーにシフトチェンジ。
下からチェーンが上がってきてチェーンステーとチェーンリングに挟まるトラブルもまれにある。
フレームにキズが入ってしまう場合が多い。
まさに、シフトチェンジするがゆえのトラブル。
新車だと、精神的ダメージが大きい。
もちろんフロントシングルなら、絶対に起きない。
まとめ
知らぬ間に気を使ってるフロントチェンジ
シングルにして分かったストレスの正体
パーツが減る爽快感
シンプルになると気持ちが晴れやかになる
トラブルからの解放感
トラブルが起きない安心感は、レースからロングライドまで恩恵を受けられる
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