猫も杓子も、シマノ、シマノ。
わかりますけど、機能性重視も行き過ぎると面白さに欠けてきます。
ちょっと問題がある部分もありますが、他のペダルとは一線を画すデザインと機能性に満ち溢れたクランクブラザーズのペダルをご紹介。
もし、シマノSPDしか使ったことがないとなると、こんなに泥詰まりしないなんて、おどろきのペダルです。
究極にシンプルな構造
枠と軸とバネ。見た目はこんな感じ。
このシンプルさが実に美しい。
さらに4面キャッチというユニークな構造。
他社のペダルは両面キャッチで、普通にペダルをデザインすればこなるだろうなという形。
エッグビーターはペダルキャッチできる場所が倍になっているのに、他社のペダルよりも構造がシンプルなのがすごい。
既成概念を真っ向から否定しないと、このデザインは出てこない。
こんな柔軟な発想がほしい…
メリット
抜群の泥ハケ性能
MTBレースは、ほとんどバイクから降りることはないですが、シクロクロスはほとんどのレースでバイクから降りるシーンがあります。
その時ドロドロだと、ペダルの泥ハケ性能が問われます。
このエッグビーターは見て想像通り、文句なしの泥ハケ性能。
逆にどこに詰まるのか想像できないほど。
胸を張ってシマノ SPDに勝てるポイントです。
でもプロ選手がSPDを使っているじゃないかという声もありますが、プロ選手は最高、半周に1回ピットに入れるわけで、そもそも30分も40分もドロドロバイク乗っていません。

ホビーライダーとは条件が違います。
スペアバイクがなければ、泥詰まりするペダルを付けてはいけません。
相当なロスになります。
カカト側からハマル
普通、クリートはビンディングペダル全般的につま先側から引っ掛けて、カカト側を後から踏み込んではめます。
しかし!エッグビーターはカカト側から引っ掛けて、つま先側を踏み込んでもハマります。
この機能は知らない人も多いかもしれません。
レース中だとかなりのアドバンテージがあります。
必ず一方からでないとハマらないよりも、断然ペダル一発キャッチ率が上がります。
デメリット
残念ながら、こんなにいいエッグビーターでも、悪いところがあります。
防水性
ある日、ヒルクライムに行って、頂上付近で土砂降りにあいました。
帰り道はずぶ濡れで、まるで水泳してるかのようなサイクリング。
家について、即座に着替えてその日バイクは放置してしまいました。
あくる日に乗った瞬間、ペダルが回らなくなりました。
ベアリングが錆びて動かなくなったのです。
シマノペダルでは、まず起こらないトラブルです。
その代わりなのか、ベアリング交換は簡単にできるようになっています。
ベアリング交換交換キットだって売ってます。
それより水が入らないようにしてくれって思いますけど。
ちなみに、交換はすごく簡単!
結構減る
シマノSPDよりもクリートが減りやすいような気がします。
歩いて減るのではなく、脱着での話。
SPDよりもクリートが高価なので、若干痛いところ。
クランクブラザーズ エッグビーターはすごくいい
総合的に、シマノが一番であることは認めざるを得ません。
でも、シマノが唯一迷走していた時期があるのがペダルなのではないかと思います。
SPDを発表する前は、ルックのパテントを買って作っていました。
ランス・アームストロング好んで使っていた評判のいいやつです。
でも、オリジナルではなかった。
満を持してロード用SPDを発表したけど、踏み面が小さいという事で大不評。
そのあと、SPDを大きくして、LOOKペダルを小さくしたような、新たなSPDを発表したけど、さらっとなくなりました。
そのあとは、ほぼLOOKペダルの現行モデルになったのです(ロードペダルの話)。
最終的には、やっぱりシマノなのでいいものを作りましたが、ペダル製作に関しては苦手のような気がします。
でも安い。
数千円でしっかりとしたペダルが買える。
それがシマノのいいところ。
でも、面白みに欠けるのもシマノ。
クランクブラザーズはアメリカのブランドです。
やっぱり面白いものづくりはアメリカにはかなわない。
どうしてもアメリカのブランドに惹かれてしまうのは、その発想の豊かさが製品に、にじみ出ているところです。
このすぐに数えられそうなパーツ点数と見てすぐわかるペダルを加える仕組み。
このシンプルさがたまりません。
名前は「エッグビーター」泡立て器という意味。
ネーミングにもセンスを感じる。
まとめ
- この刺激的なデザインは魅力的です。自転車をよく知らない人は「え?これペダルなの?すごい!」なんて言われることも。
- 圧倒的な泥ハケ性能。特にシクロクロスでは優位に立てます。
- 4面キャッチと前後からのステップインで、一発キャッチ率が確実にあがります。
こんなにいいのに、なぜ見かけないんだろう…不思議。
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