コロナの時代の中で、注目される地方への移住。
これだけインターネットが一般的になり、流通が発達した中で都心に住む強い理由が、少しずつ薄らいでいます。
私は、都会から田舎に移住したわけではありませんが、
移住が頭の中によぎっている方々の参考になればと思います。
移住先は長野。
なぜ移住したのか
生まれも育ちも静岡県。長野県へ移住したのは2007年。
高校生のころから自転車レースで頻繁に訪れていた長野県。
趣味の自転車レースだけじゃなくて、冬になればスキーに行ったり、とにかく毎週のように長野に来ていました。
レース前にウォーミングアップで会場周辺を走ると、
- パリッとした空気感
- 高原野菜の広大な畑やアルプスの残雪
まるで外国にいるかのように感じたのを覚えています。
毎回「いいなー。いいところだなー」と思いつつも、移り住むという発想には至りませんでした。
そののち、結婚して子供が生まれ、このまま地元でずっと生きていくことを想像すると、退屈な人生だなーと思えてきて、いっそ住むところを変えてしまおうと長野へ引っ越してきました。
といっても、隣の県なので大した移動距離ではありませんが…
引っ越した時は、子供がまだ3歳。
幼稚園に入る前だったので、移住のタイミングとしては問題なし。
綿密な計画を立てたというよりも、勢いと感覚でした。
移住といっても日本国内ですから、深刻に考えるまでもないとおもいます。
地元と比較してみた
地元は静岡市。
首都圏の人から見たら、長野も静岡も田舎じゃんと思うかもしれないですが人口密度とか人口を見ると結構違う。
住んでみても、違いがいっぱい。
- 雪が降る
- スノータイヤが必要
- スーパーがでかい
- 駐車場が広い
- 温泉が多い
(どうでもいい事ばっかりですみません)
まずは、雪
これは、雪の降らない地域に住む方が、長野へ移住を考える場合一番気になるポイントではないでしょうか。
これは、県内でも住む場所によって全く違います。
数キロ違うだけでも、積雪量は違ってきます。
でも、引っ越してくる前は、長野はどこでも雪満載!なんて思っていました。
イメージだと、一晩で1メートルぐらい積もるかなーなんて、軽く考えていました。
今住んでいる場所は長野県北部ですが、一晩で15㎝降ったら結構ビックリする感じ。
意外でした。
朝起きて、もしも膝まであったらパニックです。
長野県北部は除雪車が配備されていて、除雪車が登場するので圧雪された道路を走ることは、ほとんどありません。
自宅前を自分で雪かきする習慣はあります。
その年によって変わりますが、10回やるかやらないかの頻度です。
雪掻きしないと、だらしない家みたいな雰囲気もします。
地元の人は、雪をものすごく嫌がりますが、僕は移住して10年以上たったいまでも、雪が好きです。
生活に支障が出るほど降らないという事もありますが、雪が降った日の静けさ、一面の銀世界はありとあらゆる「角」があるものを無くします。
みんな「まるっこく」なります。
毎年違う場所に来た感覚になれるところが新鮮。
特に積雪量が多い日、あまりの景色の違いに道を間違えそうになる事もあります。
ほんとに。
降りたてほやほやの雪景色と、晴れ上がった青空と朝日が反射して輝く街並み。
雪の降らない地域では、絶対に見ることができない「輝き」を感じられます。
それはそれはどんでもない明るさです。
冷え込めば冷え込むほど、土や果樹に含んだ水分が凍り、太陽に反射し輝く幻想的な景色が日常です。
景色の美しさを書き出すと止まりません。
それぐらい美しい景色がそこら中にあります。
土地が広い。
これは人に余裕をもたらしてくれます。
住宅分譲地も50坪単位だとかなり小さい感じ。
お店の駐車場も広くてノンストレス。
たまに静岡に帰省して、スーパーに入ることがありますが、まずは駐車場の狭さにイラつき、店に入ると売り場面積の小ささに「え?これだけ?」なんて思ってしまいます。
慣れって怖い。
温泉好きにはたまらない。
温泉地の多さは、全国一位の北海道の次⇒温泉に関するデータ(環境省)
特に温泉好きではありませんが、我が家から車で5分ぐらいの場所にも、すばらしい眺めの温泉施設があります。
静岡も温泉地ランキングでは上位ですが、伊豆の事。
静岡市内に住んでいたので、温泉が身近ではありませんでした。
いまは頻繁に行きます。
本当に近いから。
移住先の自転車事情
これも地域差はあると思いますが、私の住んでいる長野県北部は文句のつけようがない自転車ライフが送れます。
- まずは道路が多い
これは自転車乗りにとって非常に重要なポイント。
静岡市はそもそも道路が少なかった。
北に向かうと山に登れますが、東西をつなぐ道がなくトレーニングはいつも往復コース。
はっきり言って退屈。
家を出る前から、コースが想像できて行く気が失せちゃう。
長野県北部は、トレーニングコースに苦労することはありません。
それどころか、この山を越えたら、どこにでるのか把握するまでにかなり時間がかかりました。
一つの山の頂上に5つも登り口があって、その道がみんな頂上で一つにつながっている。
しかも、民家があるわけではない。
一体この道はだれが使うんだろう…って思いつつ、全く車のこない道。
こんな道がたくさんあります。
ヒルクライムは得意ではありませんが、近くに1000~2000m級の山々がありますので最高のコースでトレーニングできます。
しかも、家から10分で登り口に到着。
そこからほぼ20㎞登りっぱなし。
簡単に標高1000mに達します。
静岡から引っ越してきたばかりのころは、このヒルクライムの手軽さに毎週標高1700mまで上がってました。
んー。贅沢。
通勤トレーニングも、質のいいコースを選べます。
これは勤務地に左右されてしまいますが、山間部にも会社が多いので、コースのとり方次第です。⇒自転車通勤のメリットはめちゃくちゃある
気象条件
- 雨が少ない
- 一日の気温の差がすごい
- 数字ではわからない湿度
- 結局慣れる
年間降水量の少なさは引っ越す前からチェックしていました。
なぜかというと、静岡は雨が多い…
自転車通勤をしているので、レインウエアを着る回数を肌感覚で比べてみても、長野は全然少ない。
通勤していて、行きも帰りも雨なんてことはまずないです。
都道府県別降水量ランキングを見ても、雨は少ない結果になってます。
海から遠く離れており周囲を山脈に囲まれているため、
台風、低気圧、前線などの影響を比較的受けにくいからです。
出典:データのじかん
静岡と比べると1/3ぐらい。
静岡ではよくレインウエア着て走ってました。
雨の日は走らないなんて言ってると、走る日がない…
でも雪が降った後、道が凍る。
これは雨と違って大問題。
全面凍結ということはありませんが、通年自転車通勤をするにあたっての対策がスパイクタイヤ
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普通に通勤している分には、これで大丈夫。
でも、滑らそうとすれば、すべります。
盆地なので、夏でも夜はしっかり気温が下がります。
なのに、昼間は隣県と比べても、気温が高いぐらい。
この気象条件を利用して果樹を甘くしているんですね。
湿度は、体感温度を左右するものですが、天気予報ではあまり積極的に報じません。
特に「湿度」の増減は体感温度に大きく影響し、気温が高くても
湿度が低ければ不快さは減り、気温が低くても湿度が高いと
寒さを感じにくくなります。出典:パナソニック
感覚としては、長野の湿度は夏が低く、冬が高い。
夏が低いのは、海から遠いのが理由ですが、冬はどうして高いのか。
雪がある場合ですが、積もった雪は徐々に蒸発していきます。
この現象が湿度をあげます。
日が当たると、思いっきり湯気がたちます。
春スキーに行って、スキー場の温度計は2℃でも全然寒く感じないことはよくあります。
でも結局は慣れちゃいます。
10年以上長野に住んだ結果、夏は暑いし冬は寒い。
人間の感覚なんて、昨日の気温と比べても、去年とは比べてないのです。
静岡がどれだけ多湿だったかも覚えてません。
逆に暖かい地域に行ったとしても、そのうち慣れて結局、冬は寒く感じてしまいます。
ユーラシア大陸の内陸部に移住するとなるとマイナス30℃にもなっていろいろ違うのでしょうが、長野の平地なら慣れで済むレベルです。
まとめ
- 雪景色は魅力的
- 長野の自転車ライフは超快適
- 冬の自転車は要凍結対策
- 気になる気温は結局慣れ
移住するにあたって、いろいろと悩むことはたくさんありますが、国内であれば、ただの引っ越しです。
日本語が通じるし、税制も同じ。
本当の意味で困ることは少ないはず。
長野でシンプルの大切さに気が付いた記事⇒自転車ミニマリスト宣言
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